2013年6月11日火曜日

砂の女 安部公房


先輩にオススメしてもらって読んでみました。内容はかなり濃いのだけれど非常に面白かったです。とある教師が失踪して砂に埋もれそうな集落に入り込んでしまう。。。脱出を試みるがうまくいかず知恵を絞る訳だが結局...

妙にリアルな話なのだけどありえないと思い直させるようなストーリーはすごく読んでいて引き込まれた。単純なストーリーなはずなのに比喩を使って話をさらに深くする。

又、空間的にも面白く、建築論的にも安部公房は影響を及ぼした人であるらしく、ストーリー展開はクラインの壷やメビウスの輪にも似た感覚を持たせてくれる。ある男は失踪したのかさせられたのか読んでいるうちに曖昧な感覚を持つようになりどんどん深みにハマってしまっているようでもある。というような話を聞いたけどまだ難しい。

安部公房をいくつか読むとその展開性がはっきりとわかるようになるらしい。燃やされた地図とかもその一つだと教えてもらった。うーん、文学とは中々に難解だなぁ。こういった手法は小説の一種の脱構築でもあるそうで、一時期流行っていたようである。これが正しいのか、現代に合っているのかは置いておいて時代を超えて支持される事が多いのもまた事実であるらしかった。建築家で影響を受けている人もいるようだし。もっと興味がでてきた。

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